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2016年2月28日日曜日

中華街だけじゃない!!水上バスにロングウォーク、CP+ と併せて楽しむ横浜、小旅行

カメラの祭典 CP+ 2016 (当方ブログエントリはこちらからどうぞ)も、盛況のうちに 2/25(木曜) - 28(日曜)の4日間で無事閉幕。関係者の皆様、大変お疲れ様。当方は金曜・土曜とそれぞれ昼過ぎから半日ずつ展示会に参加して、5時過ぎには展示会場を離脱。ここ数年パシフィコ横浜を訪れた事で、少しずつ横浜の地理感もついて来たので、今年は中華街や山手以外の「アフター CP+」をそれぞれの夕刻から夜にかけて、のんびりと楽しむ事に。東京都心部より、色々スケールが大きく、海が隣接する横浜を巡る、ほんの数時間の小旅行。無計画に実行した割にはなかなか充実していたので、そのルートを皆様にもご紹介。

まずは1日目。パシフィコ横浜の裏手の海が夕焼け色に染まって美しいので写真を撮りに歩いて行くと、「水上バス(シーバス)山下公園行き、あと少しで出発です」というアナウンスが聞こえたので眺めてみると、平たいシーバスがみなとみらい桟橋に停泊している。これは夕焼けの横浜ベイ撮影には良かろうと、即座に切符売り場へ走る。聞くと乗船料はわずかに420円。平日金曜日夕刻の乗客は、当方以外にわずかに6名と空いている。

早速海に乗り出すと、パシフィコ横浜展示場の裏手の風景や大桟橋の先端部分、それほど遠く無いところに見える茜色のベイブリッジなど、見どころが多い。風景に見とれ、写真を撮っているうちにゆらゆらと、あっという間に山下公園の氷川丸横の桟橋に到着。もちろん地下鉄でも行ける行程だが、海上ルートのパノラマの方が晴れて海が荒れていない日にはずっと気持ちよい。船の時間を見計らって、ぜひお試し頂きたいルートだ。
そして桟橋から山下公園に上陸し、氷川丸や暮れ行く水面などを撮影していると、横浜中華街手前にそびえ立つ、マリンタワーとホテルニューグランドが目に入る。そうだ、思い出した!ニューグランドはスパゲッティ・ナポリタンが日本で初めて発明された場所だった。テレビなどで何度かそれを見ながらも、未食だったので、今日こそはと1階玄関左手の、ニューグランド・コーヒーハウス ザ・カフェへ。

店員さんにお話を伺うと、ナポリタンだけでなく、プリンアラモード、そしてシーフードドリアもこのレストラン発祥のオリジナル、との事。さすがに3品全ては食べきれないので、ナポリタンをメインに、デザートにはプリンをチョイス。ナポリタンは単にケチャップだけでなく、ホールトマトや上質なハムを利用していて、味付けもあっさり、実に美味しい。普段喫茶店で気軽に頼むメニューが、元祖の店に来ると上品で盛り付けも美しいメインディッシュに昇格している。ホテル内の落ち着いた雰囲気も、その味を磨き上げていた。うーん、満足。

そしてこれは予想外だったのだが、デザートのプリンアラモード。添えられた果物が、オレンジ、キウィ、リンゴ、それぞれフレッシュでさすがに完璧だ。アイスクリーム、プリンそれぞれの食感の違いが、口の中で見事なハーモニー。GHQ のご婦人方を喜ばせる為に作ったこのメニューが、今や日本中で親しまれている。驚いたのは、今では誰でも知っている、ウサギの耳の様にリンゴの皮を残すカット方法。これはフランス料理の手法で、ニューグランドのプリンアラモードの評判とともに日本の一般家庭にも伝わったとの事。色々歴史があるのだな、と感心しきり。そして帰路は、すぐ近くの中華街入口の名店、華正楼(かせいろう)で人気の肉まんをお土産に。水上バスからの山下公園、ニューグランド・ディナーコースが、ここに見事完成。


そして土曜日。やはり午後4時半過ぎに CP+ 会場を出て、今度はみなとみらいから、横浜駅方面に徒歩で。地下鉄では2駅だが、歩いてみると意外に近い。ビルの間の大きな歩道や陸橋も、歩きやすく車道と分離して設計されている。ショッピングセンターの MarkIs、そして横浜美術館を見ながら横浜方面に歩いて行くと正面に見えるのが、日産のグローバル本社。Google Maps を見ると、横浜駅への最短距離は、日産本社ビルの中を通り抜ける様になっている。はてさて、とそのまま進むと、本当に遊歩道は日産本社内を横切る様に設計されていた。

ちょうどお台場の Toyota のショールームの様に、そのビル内歩道の上から、日産車の明るい展示場「日産グローバル本社ギャラリー」が見下ろせる構造。これは見学しないと、とエスカレーターを降りると、ちょうど「さらば あぶない刑事」映画撮影で利用された旧型レパードや最新フェアレディZ が展示されている。電気自動車のリーフが好調な「やっちゃえ日産」、展示場にも勢いがある。一通り歩くと、再び遊歩道に戻って、運河を渡ると、そこはもう横浜駅横のそごう。

お目当は昨日同様、肉まんである。しかし本日は聘珍楼の肉まん。筍の刻みが美味しい華正楼のそれとは違って、聘珍楼はシャキシャキとしたクワイの食感がまた良いのである。地下二階の食品売場にそれがあることを知っていたので、今日は中華街ではなくこちらに徒歩で来た次第。無事保冷剤をたっぷりもらって持ち帰り体制を整えたが、せっかくだからと、10階の横浜そごうレストラン街も覗いてみる。すると其処には、非常に広大で落ち着いたレストラン空間「ダイニングパーク横浜」が広がっていた。


あまりに店数も多く、迷路の様に迷う程。ダイレクトリーを見ると、懐かしい店名が目に入った。「竹葉亭」。なんと横浜にもあったのか... 鰻の蒲焼が有名なこの店だが、当方が懐かしく思い出した料理は、「まぐ茶」。竹葉亭独自の醤油ダレに漬け込んだ、あのまぐろのお茶漬けは、かつて東京駅前の丸ビルが建て替わる前、1階に竹葉亭が有り、社会人初期の商社時代に頻繁に通った懐かしい味。店名を見た瞬間、その記憶が味とともに舌に蘇った。これは寄らざるを得ない。

なぜか 竹葉亭横浜店のメニュー紹介にも、それがしっかり説明されている通り、

丸の内のビジネスマンには鮪茶漬のファンが圧倒的に多い。というのも竹葉亭丸ビル店で先輩から「まぐ茶」の洗礼を受けた新入社員は、その味が忘れられず、長期出張から戻ればまず「まぐ茶」。

もう全くその通り、なのである。入社初期に丸ビルの竹葉亭に通った人たちの頭は、まぐ茶で完璧に洗脳されてしまっていたのだ。当方ももちろん、その一人で、丸ビルが建て替えられ、竹葉亭がレストランの中に無い事を知った時の喪失感は大きかった。そのまぐ茶と今、横浜で偶然、再会したのだ。横浜で食べる東京の味、ではあるが、この貴重な機会を逃す訳にはいかない。


小ビールを頂いていると、やがて出てきたそのまぐ茶は、昔と変わらず、少しとろっとした濃い味の醤油ダレに、新鮮な鮪が漬け込まれている。うん、美味い、これこそあの時の味だ。最後にこれを食べたのは、もう20年ほど前になるのだろうか....。感動で涙が出そうだった。最新デジカメの展覧会、CP+ 締めの夕食は、懐かしい丸ビルの思い出と交錯する、竹葉亭のまぐ茶だった。銀座三越近くにも本店があるのだが、未訪問だった。これを機会に銀座店にも伺わねば、と心に誓う横浜の夜であった。

ということで大人の横浜小旅行、如何でしたでしょうか。皆様も是非、足を伸ばされてはいかが。












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