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2014年12月24日水曜日

[レビュー] GPS 対応時計より海外出張に好適かもしれない Bluetooth 対応 G-SHOCK G'MIX GBA-400 を使って見る

自分用クリスマスプレゼント(?)に決めたのは、ようやく在庫が出てきた、スマホとブルートゥースで無線接続出来るデジアナ腕時計、CASIO G-SHOCK G'MIX GBA-400。カラーは青・赤も素敵ではあるが、取り敢えずビジネスでも使える黒を選択。iPhone6 / Plus との接続はまだアプリ調整が必要でバックグラウンドでは完全では無いとの事だが、普通には繋がる。
カシオ的な売りは G-SHOCK から iPhone をリモート操作して再生中の曲名(漢字以外)や、SoundHound との連携で聞こえている曲名の検索結果を時計液晶に表示(!)出来るギミックなのだが、当方的には実は海外出張利用に好適なのではないかと、人柱購入。
これまで世界時間対応、GPS による自動修正機能など多くの時差対応時計を試して来たのだが、世界時計はサンフランシスコ時間表示にしたいのにロサンゼルスしか選択地名候補が無かったり、GPS は広く空が見える場所に行って時間をかけないと時刻修正が効かなかったりと、不便さもあった。


そこでこの GBA-400。飛行機に乗るなり、まずはスマホの時間を現地時間に合わせて、この G'MIX G-SHOCK とカシオのスマホアプリ、G-SHOCK+ を Bluetooth シンクさせるだけで、機内に居る間からもう腕時計も現地時間にシンプルな変更が可能。左下ボタンを一つ押してのワールドタイム表示は Dual Time として使えるので、スマホアプリの300都市の選択肢の中から例えば東京をセットすると、ホーム時間調整もスマホから可能。
これまで腕時計のボタンや竜頭操作だけでは面倒だったアラームやタイマーのセットも、スマホのアプリ上から楽々。細かいところでは、少しずれたアナログ針合わせまで同アプリから可能。GBA-400 を購入すると、Bluetooth 接続に関する詳細説明書記述が殆ど無いが、その理由はスマホ用アプリが直感的な仕上がりで、説明不要だから。
多機能でも電池が1日程度しか持たないスマートウォッチよりも、出張や旅行先で充電を心配せずに済むこういうシンプルな BT Sync 腕時計も良いかもです。Casio がどこかコンピューターメーカーとコラボして長時間電池が持つ、歩数計用のセンサーも備えたスマートウォッチを出してくれると良いのですが。当方的には、腕上にはその機能があれば、とりあえずは十分と思われ。






2014年12月22日月曜日

[レビュー] Lowepro CompuDay Photo250 バックパックは、カメラとコンピューターの旅行・出張携行に最適!

ずっと探し続けて三千里。出張や小旅行で、コンピューター、カメラ、その他ガジェットや小物類を効率的に整理・携行出来て、 重量が軽く、側面にペットボトルを収納可能なバックパック。

これまでその用途には TUMI のやや大きめサイズのバックパックを数年活用して来ているのだが、鞄自体の重量が、その頑丈さとのトレードオフでかなりある点と、目的地に到着してからの、日常の携行にはやや大きすぎるサイズである事から、もう少し小さく軽く、機能的なバックパックを探していたのである。

本日量販店で発見した Lowepro CompuDay (コンプデイ)Photo250 は、遂に上記ニーズを「すべて」満たした。持った途端、軽さに驚愕。このサイズでこの軽さか、という 1kg 未満の 900g。しかもワイドな背面ポケットには、15インチ Macbook Pro が収まってしまう。その前にはタブレット収納ポケットも。小型ガジェット類は前面ポケットに分けて収納。デジイチサイズまで収まる(こちらのバックパック紹介 YouTube ビデオもご参照)側面の大型ポケットのギミックも秀逸。

カメラを入れていない時には、側面のポケット部分を内部で小さく縮めてベルト留めする機構が有り、バック内を広く使える様になっている。

登山に使える程の大げさな装備はいらないが、日々のカメラとコンピュータプラスαをできるだけ効率的に、軽々と運びたい、そういうニーズにきちんと応えるデザインになっている点が素晴らしい。それでいて各部はシンプルな作り、になっている。

購入前には気づかず、家に持ち帰ってから知ったもう一つの利点は、スーツケースのハンドルに固定するバンドが背面に備えられている事。手持ち旅行用鞄には散見される仕組みだが、バックパックにこれがあるケースは意外に少ない。この仕組みがあれば、出張時の行き帰りも非常に楽になる。有難い。良いバックパックに出会えて、幸せな日曜日であります。




2014年12月21日日曜日

[レビュー] 超薄型・軽量な iOS 用キーボード Logicool Keys-to-go を活かす為の iPhone6 Plus ケース TUNEFOLIO 360、まとめてレビュー

iPhone6 Plus の大型画面は、当方的には完全に iPad mini の代用となり、カメラ性能の高さもあって最近は iPhone6 Plus のみを持ち歩く日々が続いている。

iPhone5 と比べて大きすぎるという評価もある iPhone6 Plus だが、タブレット端末の機能がスマホとハイブリッド化した「ファブレット」、と位置付けるとこの大きさが丁度良いという事になる。これより大きくても、小さくてもダメなのである。iPhone6 Plus 無しには生きられない、最近は当方にとってそれほど重要な端末になった。

便利な端末なので、文字入力も高速化させたい。やや大きく重い据え置き型キーボード、Logicool Bluetooth Multi-device Keyboard K-480 あたりをしばらくオフィスで利用して、複数デバイスをロータリースイッチで切り替えて使えるので大変便利に使っていたが、いかんせんガタイが大きいのでモバイル用途にはつらい。何かもっと小さくて良いものはないか、とウォッチしていたところ、琴線に触れたのがこの、Logicool Keys-to-go キーボード。ともかく薄型で、軽い。そして耐水性有り。1充電で3ヶ月間駆動。本年12月初旬から販売開始された新型だが、ともかくも重さが 180g、厚みは 6mm しかない。iPhone6 Plus が 7.1mm なので、それより薄いのである。

薄いキーボードはキータッチが悪い、という前例が多かったのだが、このキーボードが素晴らしいのは、パンタグラフ型で、薄いのにしっかりしたキータッチがあるというところ。しかも表面は耐水コーティングされているので、 タイプ音も無音に近い。素晴らしいキーボードを手に入れたので、こうなると凝りたいのは iPhone6 Plus 側のスタンド。できればケースにスタンドが内蔵されていて、Suica など通勤電車用パスカードが入るモデルは無いかと探ったところ、ありました、TUNEWEAR 社の、TUNEFOLIO 360

スタンド+定期券ポケット内蔵ケースは他者を含め実は複数存在するが、TUNEFOLIO 360 が勝る点は、縦置き・横置きの両方に対応する事。値段は少し張るが、じつはこの「縦置き」できる点が重要。金属製の回転部分を持つケースで、縦横自由にポジション可能。マグネットで締める部分の金具が iPhone 底部をちょうど支える形で、具合の良い角度に保ちつつタイピングをすることが可能。アプリによっては Twitter や FB 等、縦型画面で使う ものも多いので、縦置きに出来ると利用範囲が非常に広がるのである。

もちろん横置きにも対応。iPhone / iPad を立て掛けるスタンドは、専用のものも多種類あるが、利便性を考えるとケースに内蔵されている方がずっと便利。モバイル利用や、社内会議室への移動というシーンを考慮すると、専用スタンドを別途携行する、というのは面倒で無駄が多い。ケース側に集約されている方がシンプルだ。

ということで早速各種アプリで利用してみたが、Bluetooth での接続もあっという間で、タイピングスピードにしっかり Bluetooth 通信も追従している感じで、具合が良い。今までは Macbook Air を会議室に持ち込むケースが多かったが、この組み合わせなら iPhone6 Plus だけで良いかな、という気がする。

外出先に、できるだけ重い端末やキーボードを持って行きたく無いがタイピングスピードは高く保ちたい、という意識の高いモバイラーに、非常に良い組み合わせかと思われます。お勧めです。








2014年11月24日月曜日

[ダイハツ・コペン] 秋冬もオープントップに GoPro HERO4 を搭載してコペンを走らせる

前回のエントリーでは、その人車一体感の高さから、屋根を閉めてもコペンは楽しい、と書いたのであるが、4輪バイクの醍醐味はオープントップ。寒くなっても、雨や雪が降らない限りはできるだけ屋根を開けて乗る事にしたい。

1週間強の海外出張から戻って、 コペン成分が不足している身体に、ちょうど良く販売店のダイハツで初回1000キロ点検のミッションが。近所を走るだけでも楽しい4輪バイク、早速屋根を開けて近所のディーラーまで出かけてみる。

幸い太陽が顔を覗かせ、コートを着なくても大丈夫だったかな、という気温。本当に寒くなったら、両側の窓を上げて、足下でエアコンの温風を効かせ、背中とお尻部分のシートヒーターまで入れると冬でも快適に走れてしまいそうだ。そもそも2輪のバイクに乗っている頃は、全身冷たい風を浴びまくっての激しい体温低下が当たり前だった。それと比較すれば、足の先まで完全フルカウル状態で風の防御が完璧に出来ている4輪バイク、Copen Robe は冬でも楽チン、である。

オープンカーは、日本の気候的には春や秋に乗るもの、という先入観が当方もコペンを導入する迄はあった。しかし、いざ寒くなってみても、それはそれで運転が楽しい、という事がドライブすると実感として伝わって来た。オープンに乗っていないと、寒い季節に屋根を開けているなんて単なるカッコつけでしょう、と若干ナナメに見ていたのだが、実際に Copen に乗ると、どんな季節でもできるだけ外の空気に触れていたい、と思ってしまう。最近手に入れた GoPro HERO4 Silver Edition もシート後部に装着、Copen で走っている様子を動画・静止画でも撮影してみる。

コペンを購入するか悩んでいる時に、オーナーになっている方々の Web やブログを拝見すると、ともかく近所を走るだけでも楽しい、という記述が散見されたのだが、これは本当にそうだった。太陽が出ているのに風か冷たい(でも冷たすぎない)今の季節は、ちょっと乗るだけでも気分転換になって、都内を流しているだけで十分楽しい。この感覚は、近所を2輪のオートバイで軽く流す感覚にも近いかもしれない。やはりコペンは、4輪のバイクという表現がぴったり来る乗り物である。

GoPro HERO4 はまだ使い始めで、なかなか設定が難しいのだが、ハウジングから外してネイキッドフレームに装着した状態で撮影すると、風切り音が強い印象であった。録音の音声レベルも設定がまだうまくいかない。そういう状態でとりあえずは動画、静止画を撮影してみたが、まだまだ活用には試行錯誤が必要となりそうだ。しかしそのチャレンジが、また楽しいのであるが。1000キロ点検を無事終えて、初めての冬を迎える Copen Robe。寒くなっても、走り続けます。


2014年11月23日日曜日

[ファースト・レビュー] GoPro HERO4 Silver Edition の魅力的なマウントのおかげで、遂にアクションカメラを導入


当方的には、良いカメラは事前情報でずばっと決断して、予約を入れて購入という、下町中野の江戸っ子(?)らしい気っぷの良さで決める事を信条としているのだが、新製品情報を見ながらなかなか決められなかったのがアクション・カメラのジャンル。

まずはそれほどアクションカメラを必要とする撮影シーンが当方的には多くは無い(サーフィンもスノボもロッククライミングもやらない。あるとすれば自転車と車に装着しての撮影か)、という事、そして昨今はどのデジカメにも動画撮影機能があるにもかかわらず、結局は静止画ばかりを撮影する 、静止画散歩スナップ専門カメラマンである事を自覚していたので、魅力的な製品が登場しても見送る日々が続いていた。

そんな当方に遂に購入決断をさせたのが、今回の米国出張。マンハッタン内を打ち合わせで忙しく移動している中で、観光客らしき人たちが GoPro をクネクネと曲がる棒の先に装着して、自分たちを「自撮り(セルフィー)」しているシーンに何度も遭遇したのである。そんな中で更に見てしまったジェットダイスケ氏の 3 Way に関するYouTube 動画が決定的だった。そうか彼らが使っていたのはこれなんだ、と理解して、とうとう背中を押されて導入を決断。

アクションカメラはもはや、スポーツ撮影の為だけにあらず。日常シーンを撮影するのに最適な、超小型ビデオカメラ、と再定義したのであった。NY を離れる直前の JFK 空港内、InMotion に本体からオプション製品までしっかり揃っていて、最近の円安では金額的に日本で買ってもあまり変わり無いかな、と思いつつも自分用土産に。

Sony の最新超小型アクションカム、HDR-AZ1 にも強い興味を持って、何度も量販店で店頭チェックしていたのだが、購入に至らなかった理由は WiFi でスマホまたは腕に装着する小型液晶に接続しないと画面確認が出来ない点。以前購入し手放した、同じ Sony 製の液晶画面を装備しないスマホ用レンズ型デジカメで感じていた、WiFi が繋がらず撮影画角確認や再生に時間を要す使い勝手の悪さを、アクションカムで繰り返したく無い、と考えてしまったのだ。

GoPro HERO4 シルバーエディションには、HERO シリーズとして初めてビルドインの背面液晶が装備された。タッチ液晶になっていて、タイムラプスや動画・静止画撮影の切り替え等も自在に行える。これなら、と導入に踏み切れたのである。4K ビデオ撮影が可能な HERO4 Black Edition も機能的には勿論魅力的なのだが、この背面液晶付きのシルバーの利便性が優っている。とりあえず 4K ビデオの本気での撮影は先に導入した Panasonic Lumix LX100 に任せて、HERO4 Silver Edition では何気ない日常を撮影する、と使い分ける事に決めた。

本体と同時購入した、背面液晶を見ながらの撮影も可能なグリップ、三脚、自分撮り用可動ポールにも使えるオプションの 3 way は大変便利。見かけより重量も軽く抑えられているので一脚よりも常時携行性能が高い。小さな三脚も底部に内蔵していて、いろいろな高さに設定出来る。三脚・一脚も多くの製品を見てきたが、ここまで多機能なものはなかなか無かった。ジェットさんの背中押しもあり、即導入を決定。卓上の三脚にも、自撮りの為の伸縮ポールにも、高い視点からの撮影にも、と色々と応用が利く。こうした純製オプション製品の品揃えの先進性と豊富さが、GoPro ワールドの魅力なのだと身にしみて理解出来る製品である。

しかし、その 3 Way も、常時携行用にはやや大きめではある。散歩に持っていく、というよりは、しばらく旅行に出る際に持ち出したいサイズである。そこで、もう少し小型で、気軽に使えるものをネットで探すと、これは GoPro 純製では無く、3rd Party 製で発見。"REC-Mounts Rotary Clip Mount" は非常に小型で、どこにでも挟めるクリップが付属したマウント。GoPro 純製のクリップはやや大きめなので、こちらの方が軽くて小さくて携行に良い。卓上に置く際の角度調整にも便利。

クリップ部がちょうど拳に収まるサイズなので、HERO4 シルバーの背面液晶を見ながらの手持ち撮影用グリップにも使える。頭や胸部にベルトで固定するマウントも各種あったが、散歩撮影時の装備にはやや大げさに見える。このクリップマウントなら、リュックのベルト等に固定することも簡単で、散歩しながらの撮影にも好適だ。

次は、本体をよりライトに使う為のザ・フレーム(防水ケースほど仰々しくない、素のボディを固定するフレーム)も導入せねば。

GoPro のマウント遊びは、秋の夜長を感じさせ無い。ボディよりも、オプション製品選びが楽しいデジタルビデオカメラ、というのは、なかなか刺激的なジャンルの製品。さて、今後は HERO4 での作例動画、静止画を増やさねば!。






2014年11月16日日曜日

[レビュー] Panasonic Lumix LX100 ファースト・インプレッション、まずはタイムズスクエアの暗所撮影から

発売されたばかりの Panasonic Lumix LX100、作例レビューの為に早速ニューヨーク・マンハッタンで試し撮り。4K 動画や 4K Photo を使うのに好適な被写体がまだ無いので、まずは撮って出しの暗所性能をチェック。夕食時のタイムズスクエア写真散歩で何気なく撮影してみたが、明るい大画面広告と暗い場所がミックスされた場所でも、バランス良く露出を決めてくれる、安心感有り。m4/3サイズの CMOS で、細部まで再現性も Good。

ボディの質感も高い。全体にカチッと引き締まった仕上がりで、凝縮された機能性を感じる。レンズ交換可能な Lumix GM1 / GM5 より一回り大きいボディだが、Lumix GX7 よりは厚みも無く、丁度良いサイズ感なのである。グリップの位置や大きさも最適と感じる。ワンハンドでスナップ撮影をしても安定感がある。

オプションの自動開閉キャップは、3千円以上と高めだが、これは買っておいた方が良い。レンズキャップとしても比較的こうしたものとしてはしっかり出来ていて、シャッターチャンス、スナップ時に即起動したいカメラマンには、必須の装備のはずだ。

Fujifilm の X100 シリーズや Leica X シリーズ等と同じで、このカメラには撮影モードボタンが無い。何故なら、レンズ周囲にオールドカメラと同じくf1.7からの絞り設定リングがあり、コンデジのモードダイヤルがある場所には 1/4000 からのシャッタースピードダイヤルが設定されている。それぞれ赤い「A」マークにセットすれば全自動(つまり、撮影モードでは P (Program) 状態)、どちらかのダイヤルを動かすと、絞り、またはシャッター優先撮影が可能となる。「A (Auto)」マーク位置のロックはもう少し固い方が誤操作が無くなるので嬉しいが、まぁ許せる範囲の少しだけ強めのトルク感で止まってくれる。

親指の腹で操作できる露出補正ダイヤルの指がかりとダイヤルの動きの固さは具合が良い。デジカメではある意味一番多用するダイヤルで、しかも視認性の高い EVF を備えた本機では、ファインダーを覗き込みながらこの露出補正ダイヤルで一番良い光の強弱を決める、という撮影方法が基本になる。ここの使い勝手の良さは大変重要である。

背面液晶が可動式で無い点は、最近はこのサイズのカメラでも動くものが多いので多少不満だが、タッチ液晶で無い点は当方的には気にならない、というか、Panasonic のカメラは現在タッチ液晶装備が主流だが、当方はタッチ式だと不用意なAF操作やシャッターを切ってしまうことが多いので、どちらかというと通常の液晶の方がすっきりしていて使いやすいと感じる。

クリエィティブフィルター操作は、シャッターボタン右横の小さなボタンで出来る。この位置にあると、例えばモードをラフモノクロームに設定しておいて、ワンプッシュで切り替えられるので、フィルターの利用度向上には良い UI (ユーザーインターフェース)と言えよう。ただ、フィルターを解除して通常モードに戻る方法があまりスムーズに行かない。例えば同ボタンをダブルクリックや長押しすると通常モードに戻る、といった Firmware Update をしてくれると嬉しいのだが。現在は No Effect に戻す操作が必要になる。ここの改善は是非望みたい。

本カメラから採用された、新開発のフルサイズ換算 24-75mm  f1.7-2.8と明るい LEICA Vario Summilux レンズによる LX100 作例写真は、こちらの flickr album に100枚ほどまとめたので、是非御覧頂き度い。昼間の写真や、4K Photo は、これから追加して行く予定。本日タイムズスクエアを歩いていたら、サプライズで結婚指輪の箱を彼女に差し出しているカップルが。"Will you marry me?" そんなシーンも、LX100 ならすぐに対応可能。スナップ撮影に好適な行動的なカメラとの第一印象で、出張や旅でも邪魔にならないサイズ。非常に気に入りました。



2014年11月10日月曜日

[Bグルメ] 新宿伊勢丹横、大正創業のとんかつ店「王ろじ」

 新宿伊勢丹横の路地に、大正10年創業の老舗とんかつ店、「王ろじ」がある。狭い路地なので伊勢丹に何度も行っている方でも見過ごしがちな場所だが、ここは是非行って頂きたい有名店。暖簾をくぐると、家族経営の雰囲気が漂う狭い店内だが、実は階下にもフロアがあって、お客さんの収容能力は意外に高い。

丼にいれたカツカレーのとん丼が有名なお店だが、とんかつが勿論美味しいので、今日はそれを頂く。

王ろじのとんかつの特徴は、ともかくも外側の衣がカリッとサクサク、そして内部のカツはジュワッと柔らかい、このコンビネーションにある。目黒の老舗、とんきにも似た傾向があるが、王ろじはそのコントラストを更に高めた仕上がりになっている。最初の歯ごたえは通常のとんかつの衣の硬さを遙かに超えるものなので一瞬驚くが、そのあとの肉のジューシーさ、柔らかさに再び驚く、そういう組み合わせなのである。つけあわせのマヨネーズとドレッシングがかかったキャベツも良い。とんかつ店はソースをキャベツにかけさせるか、柚子・胡麻のドレッシングというのが定番だが、こちらのお店は洋食らしく、あっさりしたドレッシングで箸休めになる。キャベツとご飯は、おかわり自由だ。

 そして更に王ろじで忘れられなくなるのが、熱々の豚汁。その熱さたるや、運ばれてからしばらくは、器を持ち上げる事すら出来ない。通常はご飯を入れる丼に入れて供されるところも特徴的だ。1/4 にザクッと切られたしいたけ、脂身が美味しいベーコンハム、そして絶妙に焦がされた大きめに切られた玉ねぎ。このハーモニーは、他で味わった事が無い。味噌ベースの豚汁なのだが、どこか洋食屋のスープ的味わいもある。大正ロマンが、豚汁から香り立つ。

このお店の外にある看板「昔ながらのあたらしい味」とは、良く表現したものである。大正時代には勿論こんな美味しいとんかつ定食があったらその味の新しさに驚いたかもしれないが、日本、いや世界中にとんかつ店が進出するグローバル21世紀にも、新しい発見があるお店なのである。

美味い、美味すぎる。

新宿東口でお買い物がある時には、是非お立ち寄り頂きたい。新宿西口の豚肉がたっぷり載ったつけ麺チャーざるを提供する「新宿満来」とともに、食いしん坊デジクマが新宿で激しくオススメできる、豚肉 Bグルメの決定版、である。



[ダイハツ・コペン] 秋から冬へ、軽オープンカーの屋根を閉じると?

秋が深まり、木の葉の色が紅く染まり、冬の気配が近づく11月。それでも4輪バイクのコペン乗りとしては、屋根を開けてオープンにして走りたいのだが、同乗者がいるとなかなかそうも行かない。

オープン乗りは、冬でもシートヒーターと足元の暖房を入れて、雨や雪でも降らない限りはできるだけ全開で走りたい、と思うのであるが(実は小型キャビンなので暖房もしっかり効くし、側面のガラスを上げると風の巻き込みも殆ど無くなるので、秋冬でもそれなりに快適なのである)、同乗者がそれを良しとしない事もある。特に冷え性の女性がナビシートに座る場合には、ケアが必要である。

という事で、この週末は奥方同乗で出かけるという事で、屋根は常にクローズ状態。しかし、しばらく走ってみると、クローズで乗るコペンも悪く無い事に気付いた。まずは音楽。オープンで、都心部を走る場合はやはり音量が気になるので、音を下げるか、あまり音楽をかけない事も多いのだが、クローズにすると全く問題無し。純正オーディオは iPod でも iPhone でも、有線・Bluetooth 問わず接続可能で、具合良く音楽が楽しめる。

そしてトランクがフルに使える点は、オールクローズで走る場合の強み。今回はホームセンターにも立ち寄ったが、大きな屋根を収納可能なトランクは、屋根を出してしまうと意外に容積が大きい。屋根を収納した状態では、テールのわずかな空間にしか荷物を詰めないのだが、屋根を閉じて、トランク内のカバーを巻き込むと、センサーの働きでもう屋根をトランクに収納出来なくしてしまう。これにより、屋根の誤収納等を心配せずに、安心して荷物を運ぶ事も出来るのである。

そして、屋根が閉まってタイトなコクピットは、それはそれでスポーツカー的なフィーリング。人車一体感が高まって、カーブをスルリと抜けていく感覚も、またオープン時と違ってレーシーなのである。

オープンにしなくてもまたそれはそれで楽しいコペン。なんだかユーザー参加で TV CM を作るという計画も立ち上がっている模様。お題は「しし座流星ドライブ」と難しそうだが、こちらも要注目。楽しみは秋冬も続きます。



2014年11月9日日曜日

[Bグルメ] ネバネバでつるつる。納豆は麺類である。

 納豆は熱々ご飯にかけて頂くもの、と長年かけて脳裏に焼き付けられていた習慣が「それだけじゃないんだ....」と変わったのは、代々木八幡で人気の和風スパゲティ専門店、ハシヤで「ミートソース納豆」に出会ってから。ミートソースと納豆はそれは色は似ているけれど、さすがにこの食べ合わせは無いでしょう、洋と和だし...しかし、一口食べて、もうその虜(とりこ)に。合うのだ、恐ろしく、アルデンテで歯ごたえのあるスパゲティの麺、ミートソースのやさしいトマト味、そしてこのネバネバが。それ以来、麺と納豆の魅力にとりつかれてしまった。

最近は、初めての麺の店に行って納豆系のメニューがあると、とりあえずは頼んでみる事にしている。ハシヤに次いでこれは美味い、美味すぎる、と納得したのは、新宿ビックカメラ西口店裏の満来の納豆ラーメン、そして納豆ざる。満来のデフォルト人気はチャーシューたっぷりのチャーシュー麺、そしてチャーシューざる(チャーざる)なのだが、年齢を重ねるとあの豚量はもう肉食トレーニングでしか無い。なんとか食べ終わる事だけが目的になってしまう。そこで体に優しい組み合わせがこの、納豆ラーメン、そして納豆ざるなのである。上記の納豆スパゲティ同様、多少かきまぜて泡立った状態で出てくるところがミソ。これはラーメン 界のカプチーノ、と呼んでも良いかもしれない。ミルクの泡ならぬ、納豆の黄色い泡で口の周囲をネバネバにしながら頂くのである。海苔をたっぷり効かせて、これも非常に美味しい。

そして、最後はまあ正統派と言えるかもしれないが、丸の内は新丸ビル5階にある石月の冷やし納豆蕎麦。これは秋冬というより春夏向けメニューではあるが、白いとろろの下に上品に潜む納豆が、日本料理の侘び寂びを体現している。かやくご飯と一緒に頂くと、これまた無上の喜び。どんな種類の麺とも合う納豆、今後ともメニュー発掘に勤しみたい。


[ダイハツ・コペン] 徳大寺有恒氏の遺稿

Copen オーナー向けミニチュアカー、4回に分けられた部品の第3回目が到着。(第2弾はこちらのブログエントリーをご参照)ダイキャストのボディにドア、風防の部品を装着し、ようやくそれらしくなって来た。最終回に実車と同じカラーの外装部品が届くと、完成となる。あと少し。

同梱されている Copen Complete Book 03、偶然だが先日亡くなられたジャーナリストの徳大寺有恒氏がコラムを寄稿している。奥様と二人で乗るために、シルバーまたは白色のボディ購入を検討されていたと。以下一部引用すると、

「みんなが同じものを欲した時代から少しずつ変わってきたと感じるようになって久しい。にもかかわらず、自動車はそうしたことがわかりづらい。しかし、盤石と思われていたカローラもその座をほかに譲る時代である。そうした流れのなかでコペンの様なクルマの存在意義はますます重要になってくる....近頃の私には、こうしたサイズのクルマで十分なのだ。」

徳大寺氏は、残念ながら恐らく、自前のコペンに乗られる前に天国へ。ご冥福をお祈りしたい。

2014年11月3日月曜日

[4K動画 ] DJI Phantom2 と GoPro HERO4 による空撮4K動画の世界

当方世代には懐かしい、マッハ号のハンドル中心にある G ボタンで空中高く飛び立ち、周囲の状況偵察を行うツバメ型リモコン飛行機、「ギズモ号」(尚、マッハ号ハンドル各ボタンの機能に関しては、こちらの動画が詳しいのでご参照マッハ GoGoGo は、赤外線の使い方や強化プラスチックによる風防など、未来を見通していたのでは無いかと思える程素晴らしい機能を装備。)

当時の少年達にクルマの未来を教えてくれたアニメ放送から50年弱が過ぎ、ようやくマッハ号が見せてくれた技術が 身近なものになりつつある。クアッドコプターの DJI Phantom2 にジンバル、そして GoPro HERO4 ブラックエディションを組み合わせると、手軽に空中から4K 動画を撮影出来てしまうのである。良いアドバイスをくれるのにすぐにいなくなってしまう覆面レーサーの行方をダイハツ・コペンで追いかける際にも、大変有効なガジェットと言えよう。(苦笑。でも公道上での利用は危険なのでやめましょう。) 

日本国内ではこれから発売される HERO4 ブラックエディション、海外では早速 DJI Phantom2 と組み合わせて空撮をしているツワモノが動画を上げている。いや、これは素晴らしい。 クアッドコプターを操縦する技術、撮影技術、ロケーションの選択、全てがそろわねばここまで完成度の高い空撮動画撮影は出来ない、という出来栄え。いつかは必要機材を揃えてこの領域に到達したいものだが、日本では飛ばせる場所も限られそうなので、先人達のアドバイスを得る様にせねばと思う次第。

それにしても、調べてみると、自動で追尾してくれるマルチコプター HEXO+ が登場していたり、この分野は日進月歩。三船モータースへ伝書鳩として情報を届けてくれる、リアル・ギズモ号の登場も間近、かな....。   

[4K 動画] iMac Retina 5K で見る 4K 動画素材探しを YouTube で

iMac Retina 5K を導入してはみたものの、4K 動画や 4K Photo を撮影可能とする機材がまだ手許に無い。どのカメラを iMac 5K の伴侶としたら良かろうか、という選択をする為に、それぞれの 4K 動画撮影可能カメラでの作例を YouTube 上で探してみた。再生回数が圧倒的なのはやはり GoPro。( GoPro HERO4 : Adventure of Life in 4K ) コンテンツの内容を含め、マーケティングの上手さは日本のメーカーは良く研究した方が良かろう。スポーツシーンやコンサート等、ユーザーの利用シーンを考えた作例動画の為の撮影と編集に、相当力を入れている様子が伝わって来る。

11月半ばに発売予定の Panasonic Lumix LX100 も、作例動画が既に YouTube に上がっていた。( ルミックス LX100 で撮影した 4K 動画 )人形作り職人の、日本的な美しさと品格が伝わる動画は、ある意味 Panasonic や Sony 的な、日本の家電メーカーらしいお家芸。動画品質の素晴らしさは、この作例から十分伝わるが、せめてモデルには Lumix なので綾瀬はるかさんを活用して欲しかった、と感じる。


綾瀬はるかさんを撮影した 4K 動画作例は、こちらの Lumix GH4。( ルミックス GH4 で撮影した「綾瀬はるかさん」4K 動画 ) 先日も中野フジヤカメラ・Panasonic 主催の製品発表会で、4K Photo を試す機材としてはこの GH4 を利用、その機能の高さには驚かされた。当面 4K 動画撮影用カメラのキングはこの GH4 なのだろう。YouTube 動画も、光る砂が一粒まで見える高精細さ。

高倍率望遠ズームを備えた Panasonic Lumix FZ 1000 による 4K 動画作例( ルミックス FZ1000 で撮影した 4K 動画 )もなかなかのもの。公式作例動画なのに、最後の部分がぷつっと切れているのは惜しいが Panasonic の 4K 動画に賭ける意欲が伝わる価格設定もあり、本機の存在も見逃せない。

以上の通り、4K 動画に使える機材も少しずつ出揃って来た。Panasonic はかなり健闘している。意外だったのは、Sony はビデオ専用カメラでは 4K 動画に力が入っているものの、スチル・ビデオハイブリッドのカメラ機材ではまだ完全な 4K 対応が遅れていると理解した事。最新の Sonyα7S 等でも、4K 動画出力は出来るのだが、動画保存には 3rd Party 製の外部記憶装置が必要となってしまう。カメラ本体内で 4K 動画が完結しない、のは、同じビデオに強い家電メーカーでありながら、この 4K への力のかかり具合の差は何なのだろう。ビデオ部門とカメラ部門の縦割りの問題なのだろうか?低照度での強さを含め、素晴らしい機材を開発しているだけに ( α7S Unparalleled 4K image quality )、何とか本体内部での記録完結も目指して欲しいところ。

GoPro HERO4 はブラック、シルバーがそれぞれ対応だが、Gigazine の記事にもある通り、ブラックは 4K 動画は 30fps (秒間30コマ)、シルバーは 15fps (秒間15コマ)とシルバーでは能力が半分になってしまう。価格的には高いブラックだが、スムーズな4K動画再生の事を考慮するとこちらを選択する事になるだろう。

先日フジヤカメラで受けた、塙真一先生の 4K Photo のセミナーのおかげで、4K 動画・静止画への理解がかなり深まって来た。後は Lumix LX100 の発売を待つのみ。11月半ばが、待ち遠しいです。





2014年11月2日日曜日

[レビュー] iMac Retina 5K は写真愛好家の為のデスクトップ

3連休初日、雨の表参道 Apple Store。一度量販店で見た iMac Retina Display 5K をもう一度、ここで見てみようと 意を決して四谷から移動。

2年前に 21.5 インチの iMac を導入し、気に入って使っていたのだが、ちょうど1年経った時に、理由不明で何故か HDD がぶっ飛んでしまい、使用不能に。結局 HDD が完全に飛ぶ前に少しだけデータを保全し、しかし多くのデータはサヨナラになってしまい、それからしばらくは MacBook Pro/Air + SSD ドライブの組み合わせしか使っていなかった。しかしついに、27インチにレチナディスプレイが!4K 動画再生だけでなく、写真を大きく再生するにもこのディスプレイサイズは魅力的だ。量販店でその美しいドットが見えない画面を見てしまい、それ以来 iMac 5K スペックとの睨めっこが続いた。

4GHz Core i7 CPU / 32GB RAM / 1TB Flash Storage / Radeon 4GB の最高スペックにすると、かなりの金額になってしまう。HDD が一度飛んだ悲劇を思い出すとストレージの SSD は必須か、とも思えたが、もう一度 SSD/HDD ハイブリッドのフュージョンドライブに賭けてみる事に決めて、RAM のみ 32GB に上げて、後は基本スペックにすることに。そして RAM だけなら、アップルストア実在店でも増設可能なのである。

Apple 純正の Bluetooth 小型キーボードとトラックパッドを既に持っていたので、トラックパッドはやめて有線の Apple Mouse に交換し、表参道の店頭で注文すると、30分程度で増設は完了。27インチ、9.5kg の本体重量はさすがに自分で持って帰るには重いので、クルマで帰宅。

自宅に戻ると早速設定開始。それにしても、過去の新しい Mac セットアップの苦労を考えると、クラウドサービス中心の昨今は設定もミニマムになった。iTunes は iTunes Match で本体に楽曲を落とさずとも済むし、iPhone6 Plus の母艦を MacBook Pro からこちらに変えるにも、バックアップ先が iCloud になっていれば殆どハッスルは無い。

当方の場合、写真枚数が結構あるが、それも定期的に外付け HDD にバックアップしているので、今回の iMac 5K 導入を機に MacBook Pro 分はバックアップし、iMac 5K には移行せず。この使い方をしている限り、写真・動画・楽曲という重いファイルはクラウドか外付け HDD に移しつつ使うので、iCloud の容量も無料の 5GB を超える事は無い。ブラウザも Chrome や Safari を利用していれば、ブックマークもコピーの必要無く、そのまま移行。非常に楽チンである。

設定を終えて、いよいよ SIGMA dp2 Quattro で撮影した、高精細画像の表示を行ってみる。これはもう、感動の嵐。例えば JR 東京駅を再生してみると、それこそレンガひとつひとつまで見えてしまう様な状況なのである。

iMac 5K のレビューを Web で読んでいると、「紙に印刷された様な」という表現が散見されるが、その通り。まるで A3 サイズの印画紙への美しい焼き付け画像を見ている様な気分になる。デジカメを使い始めてから、あまり紙焼きをしなくなってしまったが、iMac 5K 導入でそれを行う事は今後殆ど無くなる気がした。もう大画面レチナディスプレイで、視覚的には十分なのである。目が喜ぶとはこの事か。

SOHO オフィス内では、一番パワフルなコンピュータを設置している部屋がメインの作業場所になる傾向が強いのだが、iMac 5K を導入した書斎が、最も頻繁に使う作業場所として復活した。MacBook Pro 15 インチは主として応接室で利用していたが、書斎の復権である。応接室ではソファに座って仕事をしていたので、背筋が伸びるという意味でもこれは喜ばしい。

今後は 4K 動画・4K Photo を撮影可能な Panasonic Lumix LX100 も導入する等して、4K 動画の編集にも挑戦してみたい。再生だけなら現在のスペックで 4K 動画も十分行けるのだが、編集した場合に 32GB RAM だけで何とか行けるのか、試してみたい。










2014年10月27日月曜日

[レビュー] Canon PowerShot G7X は気軽で堅牢な1インチスナップシューター

1-1.5 インチと大型の CMOS を装備した高級コンデジが、最近の小型カメラのトレンドになっている。iPhone6 などスマホのカメラの品質向上が著しい昨今、デジカメとしてはその上のクラスで生き残りを賭けるしかない。小型軽量でありながら、デジタル一眼に匹敵する高精細画像を撮影出来るカメラ。Sony CyberShot RX100 Mark III、Canon EOS M2、Nikon1 V3、RICOH GR、Panasonic Lumix LX100 (11月発売予定)....。魅力的なカメラがこのクラスに揃いつつある。

当方は RICOH GRNikon1 V3 Sony RX100 Mark III と使って来たがそれぞれに特徴があるカメラでどれも甲乙つけがたい。GR はリコーの明るい広角レンズの伝統が生きるハイアマチュア向け単焦点、V3 は Nikon1 シリーズの熟成された1台、RX100 M3 は見易い内蔵 EVF を装備。直近で使っていた RX100 M3 はしかし、EVF を超小型ボディーに収めた事もあるのか、やや操作感にキビキビさが足りない点が気になっていた。そこで登場した PowerShot G7X。PowerShot S120 の進化系にも、G1X シリーズの小型版にも見えるボディ外観。

店頭で触ってみると、S120 をずっとメインコンデジとして愛用していた当方としては、全く違和感が無い操作体系。そして、S120 で不満だった部分が改良・装備されて、画像が高精細になったのだからこれは導入しない手は無い。最も嬉しい進化点は、180度跳ね上げる事が出来て自分 撮りが簡単になった背面液晶、モードダイヤル下に設定された大型の露出補正ダイヤル、WiFi ボタンが側面に独立ボタンとして設定された事、そして望遠側が f2.8 と明るいレンズになった事。S120 もそのシャツのポケットにすっと入る小型さで優秀なスナップ機であるが、G7X は大きさの増大を出来るだけ抑えつつ、ズシッと重厚感のある兄弟機に仕上げて来た。ターゲットは S120 の超小型 CMOS での描写に飽き足らなくなった私の様な、スナップ撮影中心のカメラ好き、であろう。

ボディがカチッと出来ているのがとても良い。このカチッと感は、普段カバンに入れて携行するカメラとしては大変重要。華奢なカメラだと、余計な気を使ってしまうからだ。唯一外部プレッシャーで壊れ易い自動開閉レンズカバー部分は小型カメラケース等で保護した方が良いが、それ以外の部分は非常に硬い仕上がりになっていて安心感を覚える。重量感も含め、かなり硬派なのである。所有する喜びを十分感じられる質感になっている。

スナップ撮影を開始すると、スイッチオンから撮影が出来るまでのタイムラグも、レンズ収納型としては悪く無い。AF も高速なので撮影にリズム感が出る。非常に感覚的な表現で恐縮だが、一連の動作の軽快さとリズム感が、スナップシューターとしては最も重要なのである。RX100 M3 も機能的には素晴らしいカメラなのだが、このリズム感が少し足りなかった。G7X なら、撮影のリズム感が崩されない。結果としてここ最近は、iPhone6 Plus に次いで登板回数が多いのは、G7X になっている。ちょっと出かける時にスマホに加えてもう一台、となると、このカメラに手が伸びる。

作例写真は、こちらの flickr アルバムにまとめているので、併せてご参照頂き度い。Canon の映像エンジン DIGIC6 の暗所性能の高さも良くおわかりいただけるはず。ボケ味、という点では、APS-C サイズ以上の CMOS 機でないと顕著で無い部分もあるが、1インチ CMOS のコンデジにはそれよりも、スマホとデジイチの間の、快適かつ万能なスナップ性能を求めたい。そういうニーズには、ピタッとはまるカメラである。


2014年10月19日日曜日

中野フジヤカメラ、秋の Lumix 新製品イベントで 4K Photo を学ぶ

4K Photo」 という、4K 動画から切り出す静止画機能について、本日の Panasonic Lumix 秋の新製品 Touch & Try イベント(於:中野フジヤカメラ)で講師をされた塙真一先生の説明で、良く理解出来た。
これまでのフル HD から切り出す動画は、画素数も2百万画素程度で、動画の場合は秒間30コマ撮影出来るにしても 1/50-1/60 秒程度のシャッタースピードの方が動画として自然なので、動画中から静止画を切り出してもやや眠い画像になる事が多かった。
ところがカメラメーカーで Panasonic だけが実現しているカメラのみで完結する 4K 動画は、動画シャッター速度をより高速(例えば 1/1000秒) に設定することで、切り出す静止
画のサイズがフル HD の約4倍の 8百万画素ということもあり、よりシャープな画像を切り出す事が可能となるとのこと。
本日 GH4 をベースに講義頂くとともに実際にワークショップのモデル撮影も行って、その有効性を知る事が出来た。良く理解されているプロカメラマンに噛み砕いた説明を頂き、撮影迄実践すると、短時間できちんと理解出来て有り難い。

本日の塙真一先生のワークショップで撮影した、動画から抜き出した 4K Photo のサンプルは、こちらの flickr album を御参照頂きたい。モデルの方が大きく頭を振る事で揺れる髪を撮影した動画から、静止画を切り出すとこうなる、というもの。わずか 20 秒程度の動画でも、20 秒 x 秒間 30 コマ = 600 枚の静止画の中からシャッターチャンスを切り出せるので、普通の静止画撮影では得られにくい瞬間を切り出す事が可能に。

ただ、切り出す画像は8百万画素になってしまう為、Lumix GH4 オリジナルの画素数、16百万画素の全てを 4K Photo では得る事は出来ない。全ての画素を利用する方が勿論より高精細なので、難しい瞬間を切り取る目的が無い場合には、通常の静止画撮影を利用する方がベター。16百万画素の作例も、一応こちらの flickr album にまとめているので、参照頂きたい。

11月中旬発売予定の Panasonic Lumix LX100 で 4K Photo を撮影するのが楽しみに。一方、本日ワークショップで利用した Lumix GH4 も操作性の高い素晴らしいカメラである事が理解出来た次第。

百万画素 CMOS の FZ1000 も 4K 動画撮影可能で、16倍ズームを備え、手軽な 4K 動画 Lumix として存在感を放つ。

Panasonic の 4K 動画カメララインナップから、当面目が離せません。